きくらげのやわらか煮を作った。
時間があるときに調理しようと思って戸棚に眠らせていた乾物を処理しようと思ったのだ。
無事できあがってお弁当用に冷凍保存しようとしたのだが、ちょうどいいサイズのお弁当カップがない。
腐りやすいものでもないが、午前中の間、常温に置いておくことになるものなので、できるだけ早くお弁当カップに詰めて冷凍してしまいたい。
いつもより早い時間に買い物に出かけることにした。
いつもならノイズキャンセリング機能付きのイヤホンを耳に詰め込んで出かける。
しかし、そうはしなかった。
出発の時間が予定より遅くなってしまって、イヤホンを取りにいく時間が惜しかったこともある。
聴きたい音楽なり講義なりが思い当たらなかった、ということもある。
ちょうど、『エッセイストのように生きる』(松浦弥太郎、光文社)を読んでいて、影響を受けた、とも言える。
とにかく、イヤホンは持たずに家を出ることにした。
いつもと同じ道。
いつもより少し早い時間。
いつも買い物に出かける時間よりは早いこともあって、人通りが多い。
特に自転車。
少し手前で裏道に入ろうとするも、工事中で通行止めになっている。
まあいい。
しばらく大通りを進まなければならないが、この先の交差点で曲がると、歩道も広い並木道に出るのだ。
並木道の入り口で散歩中の人と犬とすれ違う。
犬に話しかける声が聞こえる。
ふと上を見上げると緑、黄色、赤のグラデーション。
紅葉?
ここらの地域ではまだ先のことかと思っていた。
一体いつから色づきはじめたのだろう。
前日も、その前日も通った道だ。
紅葉狩りにハイキングにでも、と思っていたところだった。
ちょっと気をよくして、公園を通ることにする。
養生中の芝生がガサガサと騒がしい。
目をやると鳩がうずまっていた。
何羽も。
警戒させちゃってごめんね。
今日もお読みいただきありがとうございます。
よい一日を。